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【途中追記】
この原稿を書き終えた日の深夜に、ホンダのB・A・Rへの資本参加が
発表されました。
共同運営となるようです。残念ながら、ホンダ単独とはいきませんでしたが、
BAT(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)がF1から手を引くのは
時間の問題かと思われます。そのときを待ちましょう。
ホンダが運営、チーム体制づくりに直接、手を下せるようになる。
F1再参戦6年目を迎える来期、もうこれ以上、初勝利のみならず常勝チーム
として待つわけにはいかないという意気込みの表れなのか。
天高らかに響け、ホンダ・ミュージック♪
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今のチーム代表は、ただの商売人。根っからF1が好きでこの世界に
いるわけではないようです。スポンサーがらみで、チームを高く売る
機会(=ホンダに)を虎視眈々とねらっていたのでしょう。
レースを心から好きでない者が代表を務めるレースチームに、ファンを
心から感動させるチームづくりを「表現」できないと思います。
単なる技術や成績だけではなく、もっと見えない芯の
レーシング・スピリッツで、見るものを惹きこんでしまう強さ。
挑む気が漂い、伝わってしまう。
たとえば、フェラーリは世界中でなぜもあんなにも人気があるのか?
とかく強者は判官びいきも手伝って、嫌われるものですが。
スケールが超小さくて、すんまそんですが、今の某・巨人軍とかいう
野球チームと比べてみるとわかりやすいかもです。
レースを、戦うスポーツビジネスを、挑む気持ちを愛し、楽しみ、受け継ぐ心。
そういうことにつながるとも思います。
B・A・Rは、今年、F1の未来を提示する優れたマシン・メカニズムで
関係者から賞を受けていますが、ほぼホンダの英知と情熱に支えられた
ものでしょう。チーム最高位の2位の座を獲得し、湧き上がる
他のチームスタッフを横目に、心からは喜んでいないホンダ・スタッフ。
当たり前で、スピードを競うプロスポーツ、しかもその頂点であるF1で、
1等賞以外に喜び切ってしまうなんてできるわけがない。
チーム関係者が「B・A・Rが常勝トップチームになるには8年かかる」と
したり顔で言ったのを聞いた、ホンダの社長が爆発したということ
ですが、そこがホンダスタッフの血と、他のスタッフとの体温差でもあるのでしょう。
「来た、見た、勝った」。
本田宗一郎氏に始まり、レースを愛し続けたホンダ。
四輪進出の際、大メーカーの傘下に入れとお役人から言われたのを
がんとはねつけた、あの熱血オヤジが率いた会社。
世界の自動車メーカーが、あまりの厳しさに顔を曇らせた「マスキー法」を、
ホンダの技術を世界に知らしめる絶好のチャンスと、真っ先にクリアし、
CVCCエンジン搭載、あのシビックを誕生させたホンダ。
B・A・R創設者の一人でもあるエイドリアン・レイナードは、こう語っている
そうです。「この話が現実になればうれしい」「ホンダがチームの一部
もしくはB・A・R F1チーム全体を買収することをずっと夢に見てきたんだ」
「このことを完全に支持している」
関係者にとって、上に立つ者がどれだけ、そのことを好きでいてくれるのか。
トップが、人に優しく和気あいあいもいいですが、
物事への愛情や姿勢を厳しく表すことが大事でもあり、現場のつくる幸福にも
ことであるのか。
ホンダのレース魂を通して、いつも感じることでもあるのです。
http://www.auto-g.jp/carlife/honda_unknown_episode/index.html
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