研ぎと磨き
ものを削る作業に、研ぎ(とぎ)と磨き(みがき)という2つの言葉がある。
先日、材料研究の勉強部会でテーマになっていた研磨について。
新潟の燕市には、磨き屋シンジケートと言う団体があるらしいと、部会講師の中村先生が現地へと見学に行ってこられた。
燕商工会議所が世話役となって、地場産業を復興させようという試みで、TVや様々なメディアで取り上げられている。
大手メーカー、商社がコスト重視で海外へ行ってしまい、取り残された製造業者達が生活するため、県外からの受注をとる仕組みを作り上げた。
研磨の世界はまさに職人技。
ナノオーダーの作業だ。
しかしナノレベルは目に見ることが出来ない、感覚で仕上げることとなる。
長年の経験が、目に見えない領域の仕事をこなす。
この神業に近い技術を国内から無くしてしまうのはもったいない。
儲かるものしかいらん という資本主義では今後製造業で起業など出来るはずもなく、古き良き伝統を残すこともままならない。
燕商工会議所は地場産業を活かし、民間と民間結ぶための知恵と行動がすばらしい。
地域の産業だから後押しをするのもわかりやすい。
ものづくりは日本にとって無くてはならないもの。
(異論があるなら伺いたい)
ならば地方に頼らず、国をあげてものづくりの技術を残すことは出来ないのだろうか。
ところで勉強部会で出た疑問。
研ぎ(とぎ)と磨き(みがき)の違いはなんでしょうね?
ある人は、同じことじゃないですか。
ある人は、言葉が違う以上それぞれ別の意味があるはず。
ある人は、研ぎは実用性、磨きは装飾のためでは。
本当のところはどうなんでしょうね、知っている方が居たら教えてください。
みどりかわ的には、研ぎは精神、磨きは身体だとおもっていますが・・・
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コメント
研ぎは精神、磨きは身体。まさにその通りだと思います。刃を研ぐと言うし、鋭角なものをさらに極めていく事、感性を研ぎ澄ますというし、面を磨く、腕を磨くというし、研ぎは即ちより多くのアンテナをフル活動させて、いろいろな知識・情報を吸収すること。そして磨くはその財産を生かして腕を技術を高めてものづくりに役立てることだと思います。だから研ぎは精神、磨きは身体。同感です。
▲コメント投稿者: GAGA (Dec 18, 2006, 4:27:05 PM)
研ぐ=鋭利にする行為
磨く=艶を出したり、輝きを持たせる行為
私は、こういう理解をしていました。
営業の立場で表現すれば
情報に対する感性を「研ぎ」澄まし
仕組みを構築する腕を「磨く」
って感じで・・・しょうか?
▲コメント投稿者: msp@ito (Dec 18, 2006, 6:08:00 PM)
ここではないかもしれませんが、三条・燕近辺でiPodの裏側を磨いたと言う話を聞いたことがあります。
「磨き屋シンジケート」という名前が惹かれますよね。
▲コメント投稿者: はがせんむ (Dec 19, 2006, 5:24:45 AM)
GAGAさん、知識・情報を吸収し製造・販売に活かす。
いいですね~
やりましょう。
msp@itoさん、感性を研ぎ棲まし腕を磨く。
良いこと言うね~
うんうん。
はがせんむさんそう言えばiPodを磨いた話がでてました。
表面の磨きだったと聞いてましたが、どうなんでしょ。
いずれにしろ、こういう技術を伝承するのも国の役目ではないかと。
▲コメント投稿者: みどりかわ@ミナロ (Dec 19, 2006, 2:31:17 PM)