●「木を見て森を見ず」
勿論、<森だけを見る>のも<木だけを見る>のもどちらも駄目で
物事を見るにはミクロとマクロ両方の視点が必要であることは間違いない。
全体を眺め、それを構成する要素一つ一つにも注意を払う
そして再び要素を頭に入れた上で全体を見直す。
マクロとミクロを自在に行き来する
そう言うモノの見方をしないといけないと言う事だ。
しかし、組織が大きくなり分業が進むと
<木だけを見る>事が仕事の人が出てくる。
木どころか葉っぱ一枚だけを見る担当なんかが出来てくる。
職分としてそれだけをしていれば給料が貰えるのだから
<森を見る>視点なんて端から必要無い。
<森を見る>のは自分の仕事ではなく、別の担当の人がする仕事なので
してはいけないのだ。他人の職分を侵すことになるから。
<葉っぱ一枚だけを見る>仕事の人は
森全体では青々と茂っていても(当然、そんなの本人は見ていない。)
「葉っぱが一枚枯れました。」と大騒ぎをする事になる。
<葉っぱが一枚枯れた事>が<森>にとってどういう意味を持つのかは
それを調べる担当の人の仕事だから自分には関係ない。
判断する事もいけない。職分外だから。
<森>の事なんか関係ない。
とにかく「葉っぱが一枚枯れた」と慌てなければいけない。
そりゃそうだ。それが「自分の仕事の全て」なんだから
新しい葉っぱをあてがって貰うまでは、自分の仕事が無い。
仕事が無ければ給料が貰えない。死活問題である。
<俺の葉っぱ>が枯れたのは上の葉っぱが太陽光を遮ったからだとか
枝がちゃんと養分を運ばなかったからだとか
幹の担当が虫を上るのをそのままにしたからだとか
自分の仕事を奪った犯人探しに躍起になる。
職務に忠実である事。それが組織の中に生きる者の正しい姿。
規律を守る事が第一義。それが自分の生活を守る。
世間ではこんな人の仕事ぶりを「お役所仕事」と呼ぶ。
だが、「お役所仕事」は公務員だけの専売特許ではない。
あなたのすぐそばにもいる。
間違いない!(古っ。)
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コメント
こんばんわ。
何となく、いえ良く分かります!
うちは零細企業なので、そうでもない
ですが、組織が大きくなると一人や
二人必ずいます。。。
こういうひとって幾ら言っても伝わらない。。。みたいですね。
それに対して腹を立てるのか?
あっ、この人の能力はこの程度だから
仕方ないな。と冷静に諦めるか。。。
出来ればこんな事で悩みたくない
ですね。
▲コメント投稿者: yotch (Feb 24, 2008, 6:50:16 PM)
そもそも、<組織>ってのはそう言うもので
ある意味、健全に機能している証拠なでしょう。
各人が勝手に判断して動いたら、機能不全を起こしてしまいます。
手足が脳に逆らって勝手に動き出したら困りものです。
故に彼らはノウ無し。
▲コメント投稿者: ダース=トリオムーン@ミナロ (Feb 25, 2008, 12:37:04 PM)