2006年の11月だから三年以上の時間が過ぎている。
私自身少しは進歩があったのか?
多少の読書と専門家の話などで
少しずつ理解が進んではいるけれどまだまだ。
例えば
「ウレタンとは?」との問いに
「中学生でも理解できるレベルで説明が可能」な程度
の知識を身に付けたいってのが目標なのだが…。
でもって「これがそれだよ。」って身の回りのモノを
見せられる。
その程度でいいんだけどね。
「難しいことを易しく説明出来る」って事が
大切だと常々思っている。
私が話を聞いた人は
難しいことは何でも知っているが
それを「易しく説明する」能力を持ち合わせて無いみたい。
記号や専門用語がポンポン出てきて
すぐに脳ミソがオーバーヒートしてしまう。
勿論こちらの知識の不足がいけないんで
一方的に責める事は出来ないが
「こっちとらぁバリバリの文系でぃ。そんなこたぁ知るわきゃあねぇ。」
と開き直ってしまいそうになる。
「中学生にも理解できるレベル」ってのが
ひとつの基準と思っている。
それに様々な知識を肉付けしていけば
レベルが中学生→高校生→大学生→となって行く。
何より「先ずは中学生」、ここが大事。そう思う。
自分がやるべき事は大体目処が付いて居るんだけどね。
<「コトバ」の定義をしっかりと覚える。>
これに尽きると思っている。
「コトバ」が自分の中でしっかりと「定義付け」
されていれば惑わされないハズである。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「このオートバイのカウリングは
F.R.P.ではなく、樹脂で出来ている。」
この一文を聞いても「判らない人」には何も判らないでしょう。
翻訳すると
「このオートバイのカウリング(部品名)は
基本的に手作業の、少量生産に向いている
<(ガラス)繊維強化プラスチック>で作られているのではなくて
金型を使って作る、大量生産向きの
成型方法を使って(ABS)樹脂で作られている。」って事で。
それは
「このオートバイは少量生産品ではなくて
生産数が多いと云う前提で作られているんですよ。」って事を暗に示している。
「このオートバイは試作品ではなく量産品の可能性が高い。」って意味だ。
これを伝える為の一文なら
「判る人」には意味が伝わるので問題は無いのだが…。
ココで「プラスチック」に関係している「コトバ」は
<F.R.P.>と<樹脂>なんだけども
実はこの一文は
「判らない人」にとっては大変大きな誤解を生む文章なのである。
「<F.R.P.>ではなく<樹脂>である。」と云うことは
「<F.R.P.>は<樹脂>ではない。」と云う意味にとれてしまう
が、
決してそんな事は無い。
<F.R.P.>は「木」でもなければ「金属」でもない。
<F.R.P.>は紛れもなく<樹脂>なのである。
Fiber=繊維、Reinforced=強化された、Plastics=プラスチック、の略
なのだから<プラスチック>に他ならない。
<プラスチック>なんだから当然<樹脂>であって良いハズ。
余談だがF.R.P.も
「繊維」が木綿だったりガラスだったり<カーボンファイバー>だったり
<プラスチック>が<ポリエステル>だったり<エポキシ>だったり
してさらにヤヤコシくなっている。
んで、先の一文だけど
文章自体に「樹脂じゃないけど樹脂である。」と矛盾があるにも関わらず
(<F.R.P.>と<樹脂>の使い分けが)「判る人」の間では
普通に使われてたりする。
でも「判らない人」には
「<F.R.P.>と<樹脂>は別のモノ」という文章でしかない。
これは一例だが
聞き手、話し手で「共通ではない定義」の「コトバ」を使う為に
様々な誤解が生じて、それが積み重なった結果
「なんだか良く判らない。」ってな事になっている。
これが今の私の状態なのである。
「定義」があやふやな「コトバ」が多すぎる。
「これって<樹脂>じゃなくって<ビニール>だね。」とか
「<プラスチック>って云うより<ポリマー>だな。」とか
「<ファイバー>じゃなくて<カーボン>だよ。」とか
「<樹脂>ではなく<ナイロン>で作って。」とか
「<ポリ>は接着出来ないよ。」とか
「意味わかんね~よ!」